anasian’s diary

ある、アジア人の日常、ふと思う事など、徒然なるままに

つかの間の家族

夏休みのある日、娘が子猫を拾ってきました。
見れば、まだ生まれて数日というかんじの子猫です。
親猫はおらず、子猫だけ3匹寄り添うように箱にいれておいてあったそうです。

暑かった今年の夏、そのまま放っておけば数時間で死んでいたかもしれません。
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娘と友達で手分けして、それぞれ1匹ずつ家につれて帰ってきました。

我が家には「すず」という猫が既にいるため、ずっと飼う訳にはいかないのですが、もう少し大きくなるまで面倒をみてやり、里親を探すことにしました。
お盆の間、1週間関西と中国地方まで車に2匹の猫を乗せて移動し、なかなか飲まないミルクをスポイトのようなもので飲ませ、ウンチが出ないとなれば面貌でお尻を刺激してウンチさせていました。
家族みんなでそれぞれ役割を分担し、なんとか命を繋ごうとがんばってきた1ヶ月でした。
最初はおびえていた子猫も、次第になれてきて、「すず」も最初は子猫を見つけると「フーッ」と威嚇していたのですが、面倒こそ見ませんが一緒にいても大丈夫になり、むしろ「早く里親を見つけないと…」とあせりはじめてきた最近でした。

ところが、普通はいっぱい食べて大きくなるのですが、この子は食がすすまずなかなか大きくなりません。
手足もひょろひょろしたままで、やんちゃもしません。
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心配になって、家内が動物病院でみてもらったのですが、「先天的な疾患があるのかもしれません」というくらいで、決定的な原因があるわけではないという診断結果でした。

そうこうしているうちの今朝、静かに息を引き取っってしまいました。

本当に短い一生でしたが、ほんの少しでも縁があって我が家で引き取り、家族の一員として生きてくれたことがこの子にとって幸せであって欲しいと願います。

それぞれの役割で献身的に面倒を見てくれた子供たち一人ひとりを誇りに思い、この子がまた我が家の一人ひとりに優しい気持ち、責任感、そして最後は悲しみと祈りの気持ちをもたらしてくれたことに感謝したいと思います。

里親を探す方針だったため、最後まで名前をつけずに、みんな「ネコちゃん」と呼んでいたのですが、実は子供たちは「ソラマメ」という名前をつけていたそうです。
でも、「名前で呼ぶと愛着がわくから」と言って誰かと話すときは、「ネコちゃん」で通していたみたい。